2011/04/27

[Re-Post]パーソンズ回帰002:パーソンズと校舎

2008.08.12.


パーソンズ回帰 その2:パーソンズと校舎


先週、パーソンズの卒業生として、パーソンズ入学希望者の皆さんと座談会をさせて頂いてから
何だかふとした時にパーソンズの事を想い出す今日この頃です。

死なず死なずのうちに年を取った僕は
座談会に来ていた、これから留学を志すキラキラと目の輝く若者達を見て
数年前、留学した頃の自分を思い出して。(当時から既に目は死んでいたものの。)

細かな話はまたいつの日かの機会に取って置き、
パーソンズに合格した僕は、渡米し、ニューヨークに住まい、A列車に乗り、
学校での初めての授業に向かっていた。(唐突に)

緑あふれる校舎、そこに続く銀杏並木。
立ち止まって、並木道に並んだベンチの一つに腰を下ろして息を吸い込むと、木々の香りが体に染み込んで・・・。
そんなキャンパスライフを想像していた僕が目の当たりにしたのは


はい。
緑色すら見当たらず、かつ非常に人工的です。
ニューヨークはマンハッタンのビル群の中にあるパーソンズにキャンパスなどなく、校舎が色々なビルに点在しています。
木々に囲まれたベンチの代わりには、排気ガスをたらふく吸い込む事の出来る色のはげたベンチがポツリと置かれております。


今考えると、この校舎はパーソンズの教育理念をとてもよく象徴しているように思えるのです。

通常の大学は、都心から外れた所にあって(いや都心のど真ん中にあったとしても)キャンパスがあって、
高い塀なんかに囲われていて。
社会と隔離、断絶された場所として存在しているわけです。

パーソンズはむしろ社会と融合し、溶け込んだような校舎。
あるパーソンズのオフィスは普通に企業で埋め尽くされたビルの6階にあったりします。
これは、常に社会を意識し、実践的な教育を施してきたパーソンズという学校の校舎形態として、
非常に理にかなっている。


今になって思うと、
パーソンズの校舎に入っただけで、
半洗脳的に社会との意識付けをさせられる訳で、
何ともスゴい学校だなと感心させられたりします。

そんな学校で僕のキャンパスライフならぬビルディングライフが始まったわけです。


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