毎週、己の本質に訴えかけてくる事象が必ず10も起きるわけでもなく。
2,3はでっち上げる事もあったりなかったり。
まして、大きな出来事が1つあれば、
それは一週間の中の強烈なインパクトとして、
他の事象がかすむのはイタシカタないのです。
音楽が好き。
というか、常に音が溢れているような状況に居心地の良さを感じる僕は、
寝る時にも必ずヘッドフォンを耳に当てていて、
寝違えようが何しようが、それは譲れぬ僕のやり方な訳です。
要するに、常にBGMが流れている状態がとてもイイ。
BGMの流れていないドライブなんて、教育理念のない学校と同じだ。
そんな心持で生活をしていると、
時にBGMがBGMとして機能しなくなる瞬間がやってくる。
時にBGMがBGMとして機能しなくなる瞬間がやってくる。
BGMが主役になってしまう様な瞬間が。
12年前の夏、親友の住む学芸大学まで向かっていた僕は、当時のポンコツ愛車に乗って、
駒沢通りを法定速度の1.5倍くらいの速さで走りながら、七尾旅人の『雨に撃たえば…!disc2』を聴いていた。
その親友にどうしても早く伝えたいことがあって、
車に流れる七尾旅人の1stアルバムをぼんやり聴きながら、
車に流れる七尾旅人の1stアルバムをぼんやり聴きながら、
親友の驚く顔を想像してはニヤニヤしていると、
アルバムの10曲目、「バニフォーおもちゃ工場の連中だよ! ~露コナツ最初の日~」が車内に流れ出して。
気が付いたら僕は車を止めていた。
不思議なタイトルのその曲を聴きながら、ロボ声とダミ声と、天使の様な歌声が交錯する美しい曲にヒタリ、
喜怒哀楽では表現できない、新しい感情を見つけたような気持ちになった。
喜怒哀楽では表現できない、新しい感情を見つけたような気持ちになった。
その2ヵ月後、今となっては名前も顔も思い出せない女の子との、
クソほどに面白くないデートを終えて、僕は井の頭通りを、そのポンコツ愛車でもって疾走していた。
買ったばかりのWINOのニューシングルをCDプレーヤーに入れて、
ギターの音が鳴り始め、吉村潤がおもむろに歌い始めたら、
やっぱり僕は車を止めていた。
クソつまらなかったデートを思い出しながら、
僕はそのシングルの歌詞にある通り、
ひとり空のはてを見上げてた。
多感な時期を経て。
世界で一番嫌いだったアメリカという国に住み、
帰ってきた頃にはAldenの靴の収集する様になり、
そのアメリカ製の無骨な靴を買う為に、すっかり働くニッポンノサラリーマンとなって。
僕なりに。それなりに。
ポンコツ愛車はすっかり廃車に。
変わりにアメリカ製の真っ黒の自転車を乗り回し、
Iphoneでyoutubeを流しながら、通勤する毎日。
いつも通り、イヤフォンを耳にねじ込み、友人に薦められた番組を聴きながら、山手通りを走っていた。
旧山手に差し掛かった頃、気が付いたら、僕は自転車を止めていた。
イヤフォンから流れるその華麗な語り口と、簡素で、清潔で、
ハリウッド映画の起承転結とは真逆の、緩やかにクライマックスに到達する様なストーリーに、僕は心奪われ、
日本の美を改めて見たような気がして。
何よりも。
自分の中に、まだ無意識の日常作業を止めて、ふと立ち止まる力があった事が、
なんとも言えず誇らしかったのかもしれない。
Shincho is my man too, dude!
返信削除when you come back to tokyo,
返信削除let's go to "yose" together!!